ヒップホップダンスを始めようと思ったとき、最初につまずきやすいのが「どの曲で練習したらいいのか分からない」という悩みです。
テンポが速すぎても難しく感じますし、リズムが取りづらい曲だと、せっかくのやる気も下がってしまいます。
このページでは、ヒップホップダンス初心者が押さえておきたい曲の選び方や、実際に練習しやすいおすすめ曲、ジャンル別の特徴まで、プロの視点で分かりやすく解説します。
レッスンや独学の練習にすぐ使える内容ばかりですので、ぜひ参考にして下さい。
目次
ヒップホップ ダンス 初心者 曲を選ぶときに知っておきたい基本
ヒップホップ ダンス 初心者 曲を選ぶときには、カッコよさだけで決めてしまうと挫折の原因になります。
まず大切なのは、「テンポ」「ビートの分かりやすさ」「構成のシンプルさ」の3つです。これらがそろっている曲は、リズムを身体で感じやすく、ステップも覚えやすくなります。
さらに、歌詞や雰囲気が自分の好みに合っているかも重要です。感情移入できる曲の方が、踊っていて楽しく、上達も早くなります。
ここでは、初心者に向いた曲の条件を、もう少し専門的に整理していきます。
ヒップホップと一言でいっても、オールドスクール寄りのものから、ポップスと融合したものまで幅広く存在します。
初心者のうちは、極端に変則的なリズムやテンポの速い楽曲は避け、ミドルテンポで一定のグルーヴが続くものを選ぶと良いでしょう。
加えて、レッスンでよく使われている定番曲を選ぶと、YouTubeなどで他のダンサーの参考動画も見つけやすく、独学の手助けにもなります。
初心者向けの曲に共通する3つのポイント
初心者向けヒップホップ曲の最大の特徴は、ビートが「見える」ようにはっきりしていることです。
キックとスネアがくっきりしている曲は、リズム取りの練習に最適で、カウントも取りやすくなります。
さらに、全体のテンポが速すぎないことも重要です。BPMでいえば、おおよそ85〜105あたりのミドルテンポ帯が、ステップの確認やアイソレーションの練習にちょうど良いと言われます。
もう1つのポイントは、曲の構成がシンプルであることです。
ヒップホップの多くは、「イントロ → Aメロ → Bメロ → サビ → 間奏 → サビ」のような構成を取りますが、この変化が激しすぎると、どこを何回踊るか整理しづらくなります。
初心者のうちは、サビやフックが分かりやすく繰り返される曲を選ぶと、振り付けを覚えやすくなるためおすすめです。
避けた方がよい難易度の高い曲の特徴
難易度が高い曲の代表例としては、BPMが120を大きく超える高速ラップや、リズムが頻繁に崩された実験的なトラックなどが挙げられます。
こうした曲は、上級者にとっては表現の幅を広げる材料になりますが、初心者には「カウントが見えない」「どこに合わせたらいいか分からない」という状態になりがちです。
また、曲中でテンポが何度も変化するものや、ブレイク部分が多く入るものも、最初のうちはハードルが高めです。
もちろん、将来的にはチャレンジしてほしいのですが、最初の一曲として選んでしまうと、振り付けの全体像が掴みにくく、モチベーション低下を招く場合があります。
まずは安定したグルーヴの曲で、身体に基本リズムを染み込ませることを優先しましょう。
レッスンと自主練で曲を分ける考え方
スクールでのレッスン用の曲と、自主練で使う曲をあえて分けて考えるのも有効です。
レッスンでは先生が選んだ曲に合わせて振り付けを学びますが、自主練ではその復習に加え、「自分がテンションの上がる曲」で基礎練を行うと、練習量が自然と増えていきます。
レッスン用では、先生の意図に沿った構成やテクニック重視の選曲がなされることが多い一方、自主練用は自分の好みや目標スタイルに沿って自由に選べます。
例えば、リズムトレーニングにはビートが強調された曲、ステップ練習にはテンポが安定した曲、振り付けのコピーにはミュージックビデオが豊富な曲、というように用途別に用意しておくと効率的です。
ヒップホップダンス初心者におすすめの定番曲リスト
ここからは、ヒップホップダンス初心者が実際に踊りやすい定番曲をジャンル横断的に紹介します。
厳密な意味でのヒップホップに限定せず、レッスン現場で頻繁に使われ、リズムトレーニングや振り付けに適している楽曲も含めて取り上げます。
洋楽と邦楽をバランスよく挙げるので、自分の好みに合わせて選んでみて下さい。
紹介する曲は、テンポとビートが比較的安定しているものを中心にしています。
また、YouTubeや音楽配信サービスで視聴しやすいこともポイントとして考慮しています。
なお、ここで紹介する曲はあくまで練習の一例であり、この曲でなければダメという意味ではありません。
構成やテンポの似た別曲でも、十分に練習効果を得ることができます。
洋楽ヒップホップで踊りやすいナンバー
洋楽ヒップホップは、ビートがはっきりしているものが多く、世界中のダンスシーンで定番になっています。
クラブやバトルでもよく流れる楽曲を練習しておくと、将来イベントに出たときにも対応しやすくなります。
ここでは、テンポとノリが初心者にとって扱いやすいものをピックアップします。
代表的な例としては、ミドルテンポでグルーヴが取りやすい男性ラッパーの楽曲や、ポップ寄りでメロディラインが覚えやすい楽曲があります。
また、リミックスやダンス用のエディットが存在する曲は、レッスン動画や解説も豊富で、動きの研究にも適しています。
邦楽ヒップホップ / J-POP寄りで初心者に人気の曲
日本語の歌詞で踊れる曲は、感情を乗せやすく、リズムに乗りながら歌詞の世界観も楽しめる点が魅力です。
最近はJ-POPとヒップホップの境界がなめらかになっており、ポップス寄りでありながら、ダンスに使いやすいビートの曲が増えています。
テレビやSNSで耳にする機会の多い曲は、振り付け動画も多く、真似しながら学びたい初心者に特に向いています。
また、邦楽はサビのメロディが分かりやすく繰り返されるものが多いため、サビだけを切り取って短いルーティンを作るのにも適しています。
音楽的にも、ドラムパターンがシンプルで裏拍が取りやすいものを選ぶと、ヒップホップの基本ノリの練習になります。
キッズにもおすすめのクリーンな楽曲
子ども向けのレッスンや、親子でダンスを楽しみたい場合には、歌詞や世界観がクリーンで、過激な表現の少ない曲を選ぶことが重要です。
最近は配信サービスでも、クリーンバージョンやキッズ向けプレイリストが用意されており、安心して選曲しやすくなっています。
キッズ用の曲は、テンポがやや遅めで反復が多い傾向があり、ステップの練習にはむしろ適しています。
さらに、アニメや映画の主題歌など、子どもにとって馴染みのある曲を使うと、振り付けへの集中力が上がります。
レッスン現場でも、こうした楽曲をベースに、ヒップホップ要素を少しずつ足していく指導がよく行われています。
初心者向けに曲を選ぶ際の目安を、簡単に表にまとめます。
| ポイント | おすすめの基準 |
|---|---|
| BPM | おおよそ 85〜105前後のミドルテンポ |
| ビート | キックとスネアがはっきりしている |
| 構成 | サビやフックの繰り返しが分かりやすい |
| 歌詞 | 好みやレッスン環境に合ったクリーンさ |
練習目的別 ヒップホップ初心者に適した曲の選び方
同じヒップホップ曲でも、「何を練習したいのか」によって適した曲は変わります。
ステップを中心に練習したいのか、アイソレーションを丁寧に身につけたいのか、あるいは振り付けを通して体力と表現力を鍛えたいのかで、選曲の基準は変化します。
ここでは、目的別に曲を選ぶ際の考え方を整理します。
目的を明確にしたうえで曲を選ぶと、1曲あたりの練習密度が上がり、結果として上達スピードも向上します。
何となく好きな曲を流して踊る時間ももちろん大切ですが、「この曲ではリズムトレーニング」「この曲では振り覚え」と役割を分ける習慣をつけることで、練習の質は大きく変わります。
リズム取り・アイソレーション練習に向く曲
リズム取りやアイソレーションの練習には、音数が多すぎず、ドラムの位置が明瞭な楽曲が向いています。
ベースラインがしっかりしている曲も、身体の重心移動を感じる練習に役立ちます。
曲のテンポはややゆっくりめに設定し、一音ずつ身体の部位を意識して動かせる余裕を持たせることがポイントです。
このタイプの練習では、曲の派手さよりも「同じパターンが繰り返されるかどうか」を重視しましょう。
ビートがずっと一定のまま進行する曲であれば、サビだけでなく全編を通してリズムトレーニングに使えます。
慣れてきたら、同じ曲で倍速・半分の速さで動く練習を行うと、グルーヴの理解が深まります。
ステップ練習に向く曲
ステップの練習には、ヒップホップ特有の「跳ねる」ノリがありつつも、テンポが極端に速くない曲が適しています。
ランニングマンやクラブステップ、ポップコーンなどの基礎ステップを繰り返す際は、8カウントが数えやすい曲を選ぶと、足さばきとリズムをリンクさせやすくなります。
構成としては、サビやドロップ部分がはっきりしていて、そこに難易度の高いステップやコンビネーションを配置すると、曲の盛り上がりと動きのピークが一致します。
イントロとAメロ部分ではシンプルなステップを繰り返し、サビでコンビネーションを入れるなど、曲の流れに合わせて練習内容を組み立てると効果的です。
振り付け習得・表現力アップに向く曲
振り付けや表現力の練習には、メロディとビートの両方が印象的な楽曲が向いています。
歌詞の強弱や、メロディの高低を身体でなぞることで、ただカウント通りに踊るだけではない「音を表現するダンス」を学ぶことができます。
この目的では、多少テンポが速めでも問題ありませんが、あまりに情報量が多い曲は最初は避けた方がスムーズです。
振り付け動画やレッスン動画が豊富な曲を選ぶと、プロや上級者がどのように音を取っているかを研究できます。
同じ曲でもダンサーによって解釈の仕方が異なるため、複数の振りを見比べること自体が、表現力のトレーニングになります。
自分で振り付けを作ってみたい人も、こうした曲を素材にすることで、構成の組み立て方を学びやすくなります。
ヒップホップダンス初心者が曲に合わせて上達するコツ
どれだけ良い曲を選んでも、練習の仕方が自己流すぎると、上達スピードに差が出てしまいます。
ヒップホップダンスは音楽との対話が本質ですが、そのためには曲の構造を理解し、カウントを正しく取る基礎が不可欠です。
ここでは、初心者が曲に合わせて効率よく上達するための実践的なコツを解説します。
重要なのは、「いきなりフルで踊ろうとしない」「段階的に音への理解を深めていく」という姿勢です。
音をよく聴き、身体のどの部位で何を表現するのかを意識しながら練習することで、同じ時間でも得られる成果が大きく変わります。
カウントで覚える練習と歌詞・音で覚える練習
振り付けを覚えるとき、多くの初心者はまず「1、2、3、4…」というカウントで動きを覚えます。
これは非常に大切なステップですが、最終的にはカウントだけでなく、キックやスネア、ベース、歌詞のタイミングなど、具体的な音と結びつけていくことが重要です。
おすすめの手順は、まずカウントで動きを固め、その後に曲をかけて「この動きは歌のどの言葉に当たっているか」「どのドラムの音に合わせているか」を丁寧に確認する方法です。
カウントと実際の音の両方で振りを理解できるようになると、音源が変わっても対応しやすくなり、アドリブ力も自然と向上します。
テンポを落として練習するメリット
最近は、スマホアプリや音楽ソフトを使って、曲のテンポを落として再生することが容易になっています。
振り付けを正確に理解したいときや、複雑なリズムを身体に入れたいときには、テンポを少し落とした状態で繰り返し練習する方法が非常に有効です。
ゆっくりのテンポで練習すると、重心の移動や体の軸、アイソレーションのニュアンスなど、速いテンポでは見落としがちなポイントを丁寧にチェックできます。
その後、徐々にテンポを原曲に近づけていくことで、正確さとスピードを両立した動きに仕上がります。
レッスンでもよく使われる手法なので、自主練習で積極的に取り入れると良いでしょう。
ミラーダンスやコピー動画を活用する方法
上達を加速させたいなら、ミラーダンスやコピー動画の活用は非常に効果的です。
ミラーダンスとは、鏡に映した相手と左右反転で同じ動きをする練習で、映像であればミラー反転された動画を見ながら踊る方法も含まれます。
これにより、プロや上級者のニュアンスを視覚的に捉えやすくなります。
コピー動画を使う際は、ただ真似するだけでなく、どの音を拾っているのか、体重移動や視線、胸や腰の使い方などを細かく観察しましょう。
気になる一部分だけをループ再生して反復練習するのも有効です。
自分の動きを動画で撮影し、見本と並べて比較すると、どこを修正すべきか明確になり、練習の質がさらに上がります。
独学でもできる!ヒップホップダンス初心者の練習ルーティン例
スクールに通うのが理想ではありますが、時間的・金銭的な理由で毎回レッスンに通えない方も多いです。
しかし、独学でも基本を押さえた練習ルーティンを組めば、十分な上達が期待できます。
ここでは、初心者が曲を活用しながら行える、実践的な練習メニューの一例を紹介します。
ポイントは、「短時間でも毎日続けられる内容」にすることです。
1日に1時間確保できなくても、20〜30分を習慣化することで、体は確実にダンスモードに慣れていきます。
また、練習の最初と最後に同じ曲を使うことで、自分の成長を体感しやすくなります。
ウォームアップからクールダウンまでの流れ
まず、ケガ防止とパフォーマンス向上のために、ウォームアップとクールダウンの流れを整えることが大切です。
いきなり振り付けに入るのではなく、身体を温め、可動域を広げてから本練習に入ることで、動きのキレや安定感が大きく変わります。
一例としては、次のような流れが考えられます。
- 5分 軽いストレッチとその場ジョグ
- 5〜10分 アイソレーションとリズムトレーニング
- 15〜20分 ステップ練習または振り付け練習
- 5分 ゆっくりした曲でストレッチと呼吸
このように、曲のテンポを段階的に変えながら練習することで、身体と音のリンクがスムーズになります。
1曲を徹底的にやり込む練習と、複数曲で慣れる練習
練習方法には、1曲を長期間かけて掘り下げるスタイルと、複数の曲で幅広く慣れていくスタイルの2つがあります。
どちらもメリットがあり、状況に応じてバランスよく取り入れるのが理想です。
1曲やり込み型では、イントロからアウトロまでの構成を理解し、その曲に対する自分なりの表現を深めていけます。
一方、複数曲に慣れる練習は、違うテンポやノリへの対応力を養うのに適しています。
週の前半はやり込み曲、後半は他の曲で応用練習というように、計画的にローテーションを組むと良いでしょう。
自宅練習での音量・環境づくりのポイント
自宅で練習する場合、音量や時間帯に配慮しつつ、できるだけダンスに集中できる環境を整えることが大切です。
スピーカーが使えない場合でも、ヘッドホンやワイヤレスイヤホンを活用すれば、十分に音楽を感じながら練習できます。
また、床の状態も重要です。
滑りやすいフローリングでは、ヒザや足首への負担が増えることがあるため、ヨガマットを敷く、室内シューズを用意するなどの工夫が有効です。
全身が映る鏡があれば理想的ですが、スマホのカメラを活用して自分の動きを録画し、後で確認するだけでも大きな効果があります。
曲選びと同じくらい、練習環境にもぜひ気を配ってみて下さい。
まとめ
ヒップホップダンス初心者にとって、どの曲で練習するかは上達スピードを大きく左右する重要な要素です。
ビートがはっきりしていてテンポが極端に速くない曲、構成がシンプルでサビが分かりやすい曲を選ぶことで、リズム取りやステップ習得がスムーズになります。
また、洋楽ヒップホップだけでなく、邦楽やJ-POP寄りの楽曲、キッズ向けのクリーンな曲なども、目的に応じて上手に活用することが大切です。
さらに、「リズム取り用」「ステップ練習用」「振り付け・表現力用」といった形で曲を役割分担し、独学でも取り組みやすい練習ルーティンを構築すれば、限られた時間でも効率よく上達していけます。
最初はシンプルな選曲から始め、慣れてきたら徐々にテンポの速い曲や構成の複雑な曲にチャレンジしていきましょう。
自分の心が動く曲を味方につけて、ヒップホップダンスの世界を長く深く楽しんでいって下さい。
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